物流と人のハーモニー TRANCY 物流と人のハーモニー TRANCY RECRUITMENT

TRANCY TALK SESSION

個のカラーを活かした
物流センター開設準備チーム

2017年、日本トランスシティは関東地区における物流拠点の再編・拡充を目的として、総工費140億円、約2万坪という自社最大規模の物流センターを埼玉県幸手市に建設した。これは、国土交通省の「改正物流総合効率化法(※)」に基づく総合効率化計画として認定された、まさに「社運を賭けたプロジェクト」。その立ち上げから携わった3名とリーダーを務めたセンター長に、当時の苦労話などを聞かせてもらった。

TALK MEMBER

  • 丹羽 宣彰

    Niwa Noriaki

    〈2005年入社〉

    東京支店 幸手営業所勤務

  • 早川 直希

    Hayakawa Naoki

    〈2011年入社〉

    東京支店 幸手営業所勤務

  • 平松 直己

    Hiramatsu Naoki

    〈2012年入社〉

    東京支店 幸手営業所勤務

Q.01

プロジェクト立上げ時の思い出

丹羽
きっかけは大手小売業の物流再編に関わる応札でした。私は当時、関東地区の営業を担当しており、関西地区では既に実績のある取引先だったため、関東も絶対に獲得しようと闘志が湧きましたね。結果、当時戸田にあった物流センターを幸手に移転させる形で当社自身の物流拠点の再編・拡充プロジェクトへと規模が拡大したことで取引先からも高く評価され、4社競合の末に勝ち取ったプロジェクトだったんですよ。
早川
2015年の1月に中村センター長と丹羽さんの二人で立上げプロジェクトが発足し、7月に私と平松が合流しました。当時は浜松町の準備室でしたね。私はそれまで経験していた保管型の倉庫業務とは異なり、届いた荷物を保管することなく仕分、積み替えを行い、スピーディに次の目的地へと配送する通過型倉庫XD(クロスドック)の担当。全くの未経験でした。
平松
私もこのプロジェクト前は運輸部門にいたため、倉庫業務を知りませんでした。私が担当するDC(物流センター)はメーカーさんからお預かりした商品を次の出荷まで管理する保管型倉庫ですが、初めてのうえに、その立ち上げ担当なのだから驚きました。だからまず、未経験の私たち2人は別の事業所で業務研修からのスタートでしたね。

Q.02

三人三様の個性で拠点づくりに挑戦した成果

丹羽
まだ建物もないゼロからの拠点づくりは本当に貴重な経験でした。倉庫の間取り・柱位置・荷物を目的階(垂直)に搬送する垂直搬送機の位置など、使い易い物流センターを建設するために、建築図面と睨めっこしながら、すべて“想定”で決断していきました。それだけに完成後、使いやすいセンターだと言ってもらった時は充実感で一杯でした。
平松
私は主に 倉庫内で使用するマテハン機器の導入を任されました。
どういった仕様の物をどれだけの数量を購入したらいいのか、費用対効果はどうか、省力化には繋がるのかなどを、各拠点の倉庫を見て勉強してきた知識を活かしながら検討し、決定していきました。
丹羽
倉庫未経験ながら、分からないことは先輩に聞いて、業務に適したマテハンを導入してくれました。早川は報告書のデザイン、色使いがうまい、と言う理由で「デザイン担当」を任せました。
早川
そうなんです。PowerPointの腕を買われて(笑)、カーペットの色まで、センターの意匠に関わることは全て担当しました。せっかくなので、今までの当社にはない斬新で今風な色柄を選ばせてもらいました。関わる人が社内とはいえ支店長や上席の人ばかり。プロジェクトの大変さがじわじわと身にしみてくる一方、若手の意見として私の提案に耳を傾けてもらえることはとても嬉しかったですね。
平松
私は出来が悪く、毎月行われるプロジェクト進捗会議前に、報告内容について決まってセンター長にダメ出しを頂きました。何度もダメ出しをされ、反発しそうになりましたが、諦めの悪い私はセンター長を見返すつもりでやり遂げました(笑)。

Q.03

一大プロジェクトを担うプレッシャーや苦労

丹羽
センター長を統括に3人で役割分担しながらプロジェクトを進めましたが、私は配送担当。多数の運送会社と面会して配送ネットワークを組み上げ、大型受注案件の配送先となる青森~山梨の約400店舗全ての納入条件や搬入ルートを1つひとつ訪問して確認しました。その際に作成した店舗カルテは今、配送業務の財産ですよ。
早川
私は現場運用の組み立てや教育マニュアルの作成なども行いましたが、現場作業を深く知らないとクリアできない事がたくさんありました。運用開始前にかなりしっかりとシミュレーションをしていても、運用後は想定外の課題も見つかり変更、調整も多く、都度臨機応変に対応する必要がありました。教育体制が整い、安定稼働するまでの数カ月は苦労しましたね。
平松
私は倉庫業務の要員計画の作成にとても苦労しました。ゼロから組み立てていかなければならない分、考えれば考えるほど様々な案が浮かんでしまうため、正解はないんだなと。同じ業務をしている西日本の事業所で事務所業務から現場業務、現場の管理など様々なことを教わり、一緒に考えてもらうことで何とかカタチにする事ができました。

Q.04

プロジェクトを通じて感じた、会社の魅力

丹羽
苦労しながらもオープンから数カ月で安定稼働へと進めた背景には、当社らしいチームワークもありました。稼働後すぐの臨戦期間中は本社、グループ社員も含め、毎日数十名単位で現場をフォロー。全社を挙げ「組織を超えた応援体制」を敷いてもらえたことは忘れられないですね。
平松
確かに、あの応援は本当に助かりました。私はプロジェクトを通じて、チームを引っ張ってくれた丹羽さんにも感謝しています。相談しやすく、素直に「助けてほしい」と言える存在は本当に心強く、自分だって苦しいのに「楽しくやろうぜ」と笑っている丹羽さんにはいつも救われました。
早川
私も本当にいいチームでプロジェクトができたと思っています。大変でしたが大きな達成感を味わえた貴重な経験でしたし、もしまた機会があるなら、ぜひ挑戦したい。「次はもっとうまくできる」、そんな自分への自信にもなったと思います。

※「改正物流総合効率化法」とは、流通業務の総合化および効率化の促進に関する法律で、認定された場合は各種税金の減免などが受けられる。日本トランスシティは幸手物流センターの新設に伴う輸送網集約事業として、省人化や業務効率化、CO2排出量削減などに取り組み、業界でも最先端の機械やシステムを導入。稼働して1年足らずではあるが、人件費で1.5割減を実現し、確実に成果を出している。

MESSAGE

中村センター長メッセージ

中村 信博

Nakamura Nobuhiro

株式会社トランスシティサービス 執行役員
ジーフット東日本LC センター長

このメンバーで新拠点の立ち上げ経験があったのは私のみ。その私自身も当社最大規模の「社運を賭けた」プロジェクトを担うのは初めてでした。丹羽以外は担当業務すら未経験。若いメンバーが苦労することは折り込み済みでしたが、センター運営に必要不可欠な経営資源は「ひと」。多様化するサービスに対応するため、自ら創意工夫できる人財の育成も、このプロジェクトの大きな目的だったのです。私が難しい宿題を出し、厳しいことを言っても、若手2人を丹羽がフォローして強いリーダーシップを発揮。モチベーションを高くもち続けられる良い雰囲気を作っていました。3人とも全く違う個性の持ち主でしたが互いの強みを生かすことができた本当にいいチームワークでした。センター自体も若い感性が盛り込まれた設計、運用になっており、正直、私も勉強させてもらえたと思っています。これから5年後、10年後の彼らの活躍が本当に楽しみです。 物流市場のスピードは年々加速し、激動の変革期を迎えています。チームワークで協力し、素直に謙虚に他者の考え方や価値観を受け入れられる若い力を当社では大いに歓迎します。